人と地域を紡いでつなぐ、
農と暮らしの懸け橋
「私たちは、農家には信頼できる卸先を、卸先には想いある農家さんを紹介して、双方のニーズと想いをつなぐ橋渡しをしています。また実際に自然環境や健康に配慮した農家さんから農産物を仕入れ生協や自然食品店などの卸先に届けたり、
直売やマルシェなどで直接の販売も
行なっています。
環境のこと食のこと

現在、自然環境や地域環境に関する情報は多くありますが、地域ごとに課題は異なり、本質を理解するには現場を知り、継続して正しい情報を伝えることが重要です。一人ひとりができることから始めることで、大きな変化につながると信じています。
また、環境への取り組みは理想論に偏らず、無理なく楽しく行うことが大切です。「環境保全」とは、自然を守りながら利用するという視点であり、人と自然の共生を前提とした行動が求められます。
食についても、地域や生態系、健康に配慮した選択を日常生活に少しずつ取り入れることが大切です。完璧を求めるのではなく、無理なく続けることで、社会全体の意識や流通も変わっていきます。
農業のこと

私は今、自分の生き方を見つめ直す中で、人間がこれからも地球で生き続けていくには、自然環境や生態系との共生が不可欠だと感じています。
近代以降、便利さや経済性を求めるあまり、人間は自然を過剰に消費してきました。このままでは地球の限界を超えてしまう恐れがあります。
特に農業は自然に直接影響を与える分野であり、その在り方の見直しが必要です。農薬や化学肥料を全否定するのではなく、必要最低限の使用にとどめ、環境に配慮した方法を模索することが大切です。
有機農業も一つの選択肢として捉え、無理なく持続可能な形を目指していきたいと考えています。
農業政策のこと

国際機関のOECD(経済協力開発機構)は農業保護を、政府が直接農家に支払う「財政負担」と、消費者が安い輸入農産物ではなく高く維持された価格で国内農産物を買うことで間接的に農家を支援する「消費者負担」の合計であるとしています。
日本の農業保護は、これまで主に「消費者負担」を中心に行なわれてきました。一方で欧州は、農業や環境に関する様々な問題への対応を経て、税金による「直接支払い」と「環境支払い」で農家を支援しています。持続的な農業、環境に負荷の少ない農業、景観に優れた農村を維持することは国民が望むものとして理解を得られています。